コスト差を構成する4つの主要要素
第一に機械と工具への投資である。五軸機械の単価は三軸より明らかに高く、減価償却費が1個当たりのコストに配分され、見積りに反映される。第二に治具の複雑さである。五軸では多面の形状を1回で仕上げるためにカスタム治具が必要になることが多く、治具の設計・製作コストは初期段階に発生する。第三に1個当たりの加工時間である。五軸ではクランプ回数と再位置合わせを減らせるため、総工数は必ずしも長くならないが、プログラム作成とシミュレーションに要する時間は増える。第四に段取りと段取り替えのコストである。五軸は多品種小ロットでは段取り時間の割合が高くなるが、量が増えれば希釈される。この4つの構成要素を理解することが、見積りが妥当かどうかを判断する前提となる。
三軸と五軸の適用シーン比較
三軸加工が有利なシーン
部品の形状が1面または2面に集中し、量産ロットが大きく、単価感度が高く、公差が三軸で達成可能な範囲内である場合、三軸加工の単位コストが最も競争力を持つ。
五軸加工が有利なシーン
部品に多面形状、深穴または斜め穴、複雑な曲面があり、精度要求からクランプ誤差を避ける必要がある場合、五軸は1回のクランプで加工を完了でき、工程を短縮し、一貫性を高める。
旋削・フライス複合加工という中間選択肢
部品が回転体に側面フライス形状を組み合わせたものである場合、スイス型自動旋盤にフライスユニットを組み合わせることで、1回のクランプで旋削とフライス加工を完了でき、純粋な三軸と五軸の中間的なコスト解決策となる。
試作段階でのコスト考慮
試作段階では寸法と機能の検証が主目的であり、量が少なく迅速な反復が必要となる。この場合、五軸の段取りコストの割合が高くなるため、まず三軸で実現可能性を確認し、その後五軸で量産に入るべきか評価すべきである。
バイヤーがサプライヤーに見積り依頼する際に準備すべき情報
サプライヤーが三軸と五軸のコスト構造を正確に区別できるようにするため、バイヤーが3Dデータ(STEPまたはIGES)、公差要求、材質、想定年間使用量を提供することは基本である。さらに、どの形状を1回のクランプで仕上げる必要があるか、どの形状を分割加工できるかを明記すれば、サプライヤーは本当に五軸が必要かどうか、または旋削・フライス複合加工や三軸+反転加工で同等の結果が得られるかを判断しやすくなる。元順利はCNC旋削、フライス加工、旋削・フライス複合加工、スイス型自動旋盤の設備を有しており、バイヤーは部品特性に応じて最適な工程構成を相談できる。実際の見積りは、問い合わせ後の評価に基づく。
3Dデータを提供して工程とコスト評価を取得
部品図面と公差要件を元順利に送付いただければ、幾何学的形状に基づいて三軸、旋削・フライス複合加工、または五軸の工程を提案し、対応するコスト構造の説明を提供する。
